人は美によって動く・・・社会も美によって動く。


ブラジルの芸術そして文化は、西ヨーロッパの影響を受けてきた。そして現在はアメリカの影響下にある。経済的プレゼンスに呼応しているかのように。


ブラジル人の美意識をくすぐるのはアメリカなのだと言う。

アメリカには何か美しさを感じさせるものがあるのだ。そして人が美によって動くのであれば、お金も美によって動く。美の周辺には自然とお金が集まってくる。お金の集まるところに権力が生まれる。。。



政治家、権力者たちはそのことをよくわかっている。
だから時代時代の第一級の

アーティストに作品を作らせ、
自身の権威を高めた。
 


この日本でも12世紀、平安時代末期、後白河上皇の前に、
武力で圧倒する平清盛が台頭した。
上皇はその清盛に壮麗な三十三間堂の創建を命じた。
力で君臨しようとする清盛に対する
強烈な美による牽制だったのではないか。


上皇は創建後、一人壮麗な本堂で民のために祈っていたと言う。
それが人々の心を捉え、天皇と民の絆を生んだ。


後白河上皇のこの華麗なる抵抗は、
後々の日本にも影響を及ぼし現在に繋がっている。
江戸幕府は、皇室の扱いに大変苦慮した。


後白河上皇に目を付けられた平清盛、
そして平家は滅亡の運命をたどることになる。
このことが日本に天皇制へのプレステージ、権威を与える
こととなり現在に至っている。


そして、天皇制があったればこそ、第二次大戦を終結
させたのは当時の天皇陛下であり、今日の繁栄へと
繋がっている。