人は、主義主張を持っています。そして人は互いに主義主張が違う場合には論争し、結果的に分裂することも往々にしてあります。

最近話題になっているSEALDs(シールズ)も立憲主義、生活保障、安全保障を掲げ、現政権に対して激しく抗議運動を展開しました。シールズの皆さんの考えに基づき、平和や豊かな暮らしのために活動しているのですが、安保法案を標榜する安倍政権や安保法案支持派との間には、決定的な溝が生じました。平和を求めながらも内乱状態を引き起こしてしまった現実に矛盾を感じるので、シールズの活動に賛成はしません。シールズの主張に反対なのではなく、活動プロセスに疑問を感じているという意味です。

でも、シールズのメンバーの皆さんが羨ましいと感じているのも事実です。
それは、やりたいことをやれているからです。 日本にはどこか閉塞感に満ちています。景気回復も道半ばで格差問題は深刻。頻発する災害、不安定な国際情勢、未だ解決しない原発問題などなど。しかし、本当の閉塞感の原因は、多くの日本人が、やりたいことができていないからなのではと思うのです。

多くの社会問題は経済的な問題なのでしょうか?私には公務員の知り合いがいますが、会うたびに仕事の愚痴ばかりです。経済的問題が殆どないはずの公務員の方々で、幸せそうな方にはあまりお目にかかることが出来ません。少子化問題の原因も、経済的な理由とされます。しかし多くの貧しい発展途上国には少子化問題はありません。

お金がないこと自体が問題ではなく、お金がないとダメだと思い込んでいる。ことが問題なのではないかと。
全ての行動の中心にお金があって、お金に縛られ、やりたいことが出来ない。。これこそ諸悪の根源ではないか。決してお金を否定するつもりはありません。お金は必要ですが、絶対ではないと思うのです。もう少し気軽に身構えても大丈夫なのではないか。お金に縛られる余りに、自分のやりたいことが出来ず、結果的に能力を生かすことが出来ず、その肝心のお金に結び付かない。。なんてバカバカしい状況が日本に蔓延していないでしょうか?好きこそモノの上手なれです。

シールズの皆さんの目は輝いています。やりたいことをやれている充実感の結果ではないでしょうか?シールズの中心メンバーの生い立ちは、かなり波乱万丈のようです。決して思い通りにはいかない様々な経験を通して、やりたいことが出来るたくましさを身につけることが出来たのではないか??そんなことを思わされた本でした。
私は、そういう意味でシールズの皆さんを評価し、注目しています。