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カトリックの国として知られるスペイン。


スペインでは今、カトリック信者だとしている人が66.3%ですが、礼拝に参加したり、実際に信仰を告白している人は22.7%。


そして、自分を無神論者、不可知論者、または宗教に関心がないと考えている人の割合が29.1%。



こんな調査結果が、スペイン社会科学調査センター(CIS)の調査によって明らかになりました。


宗教無関心層がカトリック礼拝参加者を上回るのは調査開始以来初めてのこととのことです。




これは、物凄いことだと思うんです。政治体制の変化や革命などよりも意味深く重要な変化だと思うんです。



宗教とは心の拠り所です。何に頼って生きているのかの問題です。



だから、宗教の変化というのは、人々が何に頼って生きているのかが変化しているということなんです。




日本では、ちょっと信じられないことではないですか?



日本の宗教割合は、ここ何十年とほとんど変化していません。日本人の拠り所はここ何十年と変わっていません。そして、これは当たり前のことのように思えるかもしれません。



ですが、世界を見渡せば、これは当たり前ではないんですね。


人々の拠り所は変化しているんです。これは間違いなく、社会に変化をもたらします。


良い変化になるのでしょうか?悪い変化になるのでしょうか?


個人的には、スペインの場合は、悪くなっていくと思います。



無神論を国是とした共産主義国家は、消滅もしくは、大きく姿を変えました。



フランスでは、フランス革命によって絶対王政からの解放が実現しました。この時代のバックボーンは人間中心主義、宗教は軽視された時代でした。


しかし、ジャコバン派の粛清などでもわかるように、


相互の不信感に陥り、大量殺戮を生み出し、ナポレオンの独裁に繋がりました。



スペインはどうなるのでしょうか?


この傾向は決してスペインだけではないようです。スペインと同じカトリック教国フランスでも、礼拝出席者は19%、そしてアメリカでも、無関心層の割合が近い将来、いわゆるキリスト教福音派を上回るのではないかと言われています。


参照:RFI

http://br.rfi.fr/europa/20190802-pela-primeira-vez-espanha-tem-mais-ateus-agnosticos-e-descrentes-do-que-catolicos-pr